娘と白鳥ボートに乗る約束をしたためあるところへ向かう。車を走らせながら、娘と窓の外を眺める。
道の両側には緑が力強く茂る田んぼが広がり、その奥には深い緑の山々が連なっている。
夏の太陽に照らされたその風景は、どこか懐かしくて、心がほどけていくようだった。
やがて視界が開け、湖が見えてきた。目の前に広がるのは福島県が誇る美しい湖、猪苗代湖だ。
湖廻りには数多く浜辺がある中の、穏やかな雰囲気を持つ「志田浜」に、到着した。

福島県 猪苗代町 志田浜
猪苗代湖 【志田浜】
福島県のほぼ中央に位置する「猪苗代湖」は、日本で4番目に大きい湖として知られ
その美しい水質と豊かな自然に恵まれている。
その北岸に広がる「志田浜(しだはま)」は、湖水浴やマリンスポーツを楽しめる人気のスポット。
国道49号線沿いにありアクセスも良く、夏になると家族連れやカップルなど多くの人でにぎわう。
志田浜の特徴は、透明度の高い水と、なだらかで安全な湖岸。
小さなお子さまでも安心して水遊びができるため、ファミリー層には特に人気だ。
湖畔からは、猪苗代のシンボル・磐梯山がくっきりと望め、季節や時間帯によって表情を変える
景色は、訪れる人々の心を癒してくれる。
夏は湖水浴、秋は紅葉、冬は静かな雪景色と、四季を通じて魅力あふれるスポットとなっている。
敷地内には軽食やスイーツを楽しめるフードショップもあり、湖を眺めながらのんびりと過ごすことができる。
娘と白鳥ボート ー 絶景が待っていた

湖畔には家族連れやカップルたちが水着姿で湖水浴を楽しんでいて、どこかのんびりとした時間が流れていた。娘の手を引きながら、白鳥ボートの乗り場へ向かう。
当初は乗りたい!!と、はしゃいでいた けすけの娘もいざとなると少し不安げな表情。
それでも白鳥ボートの顔を見ているうちに、娘の目が少しずつ好奇心に変わっていくのがわかった。
今回、初の白鳥ボート体験なのだ。
案内の方に誘導してしていただき、いざボートに乗り込んだ瞬間。
バシャーン!と水がボート内に入ってきて驚ろく。
なんとか席に座りペダルを漕ぎ始めると湖面の波が軽く揺れて、「ちょっとこわい……」娘は一瞬びくっと身体をこわばらせていた。
けすけもゆっくりと漕ぎながら、「大丈夫」と笑いかける。
しばらくすると、慣れてきたのか、娘の足が自然とペダルに伸びていた。
ふたりで息を合わせて漕ぎながら、湖の真ん中へ向かって進んでいく。
そこから見る景色は、言葉にならないほど美しかった。

青く広がる空、遠くに見える磐梯山、湖面にきらめく太陽の光。
風が気持ちよくて、娘の笑顔もどこか誇らしげだった。
ボートを降りたあとは、志田浜にあるフードショップで、ソフトクリームを買ってひと休み。
ベンチに座って、甘く冷たいソフトクリームを味わいながら、ふたりで湖を眺めた。
波の音が心地よく、さっきまで自分たちが浮かんでいた湖が、少しだけ身近に感じられた。
「今度は水着と浮き輪持ってこようね」
次に夏場に志田浜を訪れる際は、もっと思い切り水遊びを楽しむために準備をしよう。
きっとまた、今日のような一日が待っているに違いない。

休業しているショップもいくつかあったが、フードショップ内にはハンバーガーやラーメンなど提供しているスペースや会津のマスコットでもある【赤べこ】などのお土産が購入できるスペースなどがあり、家族連れの方でとても賑わっていた。
猪苗代は福島県の真ん中に位置しているため、どの方面から来られる方も無条件で行きも帰りも緑力とした田んぼや山の景色を眺めながらドライブができることろが、また良いところだ。
